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【症例報告】
ベバシズマブ,ゲムシタビン,オキサリプラチン併用療法が著効を示した多剤耐性卵巣漿液性腺癌の2例
小宮 慎之介1), 河野 彩子2), 高野 政志1)3), 須賀 新2), 寺尾 泰久2), 佐々木 直樹1)3), 工藤 一弥3)4), 池田 悠至3)5), 喜多 恒和3)6), 尾松 公平7), 竹島 信宏7), 後藤 友子1), 古谷 健一1), 菊池 義公3)
防衛医科大学校病院産科婦人科1), 順天堂大学病院産婦人科2), 大木記念女性のための菊池がんクリニック婦人科3), 国立病院機構西埼玉中央病院産婦人科4), 東京大学医学部附属病院女性外科女性診療科・産科5), 奈良県立奈良病院産婦人科6), 癌研究会有明病院レディースセンター婦人科7)
ベバシズマブ,ゲムシタビン,オキサリプラチン併用療法が著効を示した多剤耐性卵巣漿液性腺癌の2例を経験した.ともに前治療抵抗性症例であり,十分なインフォームド・コンセントを得た後に,ベバシズマブ2 mg/kg,ゲムシタビン300 mg/m2,オキサリプラチン30 mg/m2の併用によるweekly療法を施行した.副作用は軽微であり,再発腫瘍は画像的に指摘できなくなった.今後,再発卵巣癌,特に多剤抵抗性症例に対してさらなる検討が望まれるものの,ベバシズマブ,ゲムシタビン,オキサリプラチン療法(B-GEMOX療法)は,化学療法の選択肢の1つとして大いに期待できる.
Key words:Ovarian cancer, Recurrence, Weekly therapy, Bevacizumab, Gemcitabine/oxaliplatin
関東連合産科婦人科学会誌, 49(4)
627-631, 2012
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