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【症例報告】
円錐切除後に浸潤癌として再発し子宮留のう腫を呈したCIN3の一例


羅 ことい, 宮坂 尚幸, 中村 玲子, 吉田 卓功, 尾臺 珠美, 鬼塚 真由美, 藤岡 陽子, 栗田 郁, 後藤 亮子, 市川 麻以子, 遠藤 誠一, 坂本 雅恵, 島袋 剛二
土浦協同病院産婦人科, 東京医科歯科大学小児・周産期地域医療学寄附講座


 今回我々は円錐切除術後に子宮留のう腫を呈し浸潤癌として再発したCIN3の一例を経験したので報告する.症例は67歳,1経妊1経産.受診時より9年前に前医にて子宮頸部高度異形成で円錐切除術を受け,切除断端陽性であったが定期的に経過観察され,特に再発を指摘されなかった.経過中に外子宮口の閉鎖により子宮留のう腫を呈したため当院を紹介受診.子宮は新生児頭大に腫大し,MRI検査で子宮腔内に液体貯留を認めたが,腫瘍性病変およびリンパ節腫大は指摘できなかった.経腟的に子宮腔内を穿刺し,約760 mlの乳白色内容液を吸引した.内容液細胞診はClass V,扁平上皮癌の疑いとの診断であり,後日腹式単純子宮全摘術および両側付属器摘出術を施行した.術後診断で子宮頸癌(扁平上皮癌)と確定し,子宮頸部高度異形成から進行し,子宮頸癌の発症に至ったものと考えられた.外子宮口の閉鎖で細胞診による正確な再発診断が困難な場合には,再発リスクを考慮し,経腟超音波などの画像検査で留のう腫の出現に留意し,腫瘍マーカーの測定を含めた厳重な術後経過観察が必要であることが示唆された.

Key words:CIN3, invasive SCC, pyometra, relapse, post-conization

関東連合産科婦人科学会誌, 50(1) 155-160, 2013


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