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<< 学会誌へ戻る 【緒言】子宮奇形合併妊娠は全妊娠の0.2〜2％を占めるといわれ，妊娠後の診断は時に困難とされる．また，様々な合併症を併発するとされ，慎重な妊娠分娩管理が必要とされる．今回我々は，子宮筋腫合併妊娠で紹介されたがMRIにて重複子宮が疑われ，経過中に妊娠高血圧症候群（以下，PIH），胎児発育不全（以下，FGR），切迫早産に肺水腫を併発し，帝王切開を施行した症例を経験したので報告する．【症例】31歳，0経妊．子宮筋腫合併妊娠で当科紹介．妊娠32週6日に尿蛋白，血圧上昇，10%tileのFGRを疑われ入院となった．入院後，腟鏡診にて右腟壁より出血を認め，子宮奇形を疑いMRI施行したところ重複子宮である可能性が疑われた．その後子宮収縮認め塩酸リトドリン投与開始．また，血圧上昇も認めた．妊娠33週4日，呼吸困難感出現．胸部レントゲンにて肺水腫認め，母体適応にて緊急帝王切開術施行，1862g女児Apgar score＝8/8（1分/5分）を出生した．術中所見で，重複子宮であり左側子宮妊娠であることを確認した．さらに右側子宮口が膣壁に開口していることを確認した．【考察】子宮奇形合併妊娠は様々な合併症のリスクとなり，子宮奇形の種類により帝王切開率が異なるが70％前後と高率でありハイリスク妊娠と位置づけられる．また，未診断例において，膣壁等に異所性の頸管開口が疑われた際の診断にはMRIが有用である可能性が考えられた．【結語】診断にMRIが有用であった妊娠中に初めて診断された重複子宮の症例を経験した．重複子宮ではさまざまな産科合併症を併発する可能性があり，慎重な管理が求められる． 関東連合産科婦人科学会誌, 50(2) 311-311, 2013 |
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