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第125回学術集会(平成25年6月15日(土),16日(日))

【若手ポスターセッション3】
妊娠8週までメトトレキセートを服用し,高度の子宮内胎児発育不全を来した一例


東上 加波, 深田 幸仁, 石田 健太郎, 関根 仁樹, 佐久間 さき, 船倉 翠, 神部 友香理, 渡邉 征雄, 武内 務, 品川 寿弥, 林 瑞成
墨東病院産婦人科


 症例は26歳,0妊0経,自然妊娠成立し近医を受診,CRLより妊娠8週と診断,既往歴として21歳から関節リウマチに対してMTX7.5mg/週を内服中であったが,初診時に中止となった.妊娠20週まで健診を受診せず,妊娠20週2日に再診し推定体重179gと子宮内胎児発育不全(以下FGR)を認め,妊娠22週3日に当院紹介となった.FGRの診断にて妊娠23週1日より入院とした.入院時の超音波断層検査にて推定体重は290g(−3.2SD),type1のFGRを認めた.AFI14cmと正常だが,子宮動脈は途絶を認めた.胎児はあきらかな奇形は認めず,胎盤は丘状に隆起し小さい印象を受けた.FGRの原因精査を施行したが異常は認められなかった.hPLは入院時1.14 IU/mlと著明に低値であった.推定体重は50g/週で増加を認め,-3.2から-3.5SDで推移した.妊娠26週0日の推定体重は503g,hPLは増加なかった.妊娠27週0日の推定体重515gであり胎児発育は停止,AFI5cmと羊水過少傾向を認めたため,ベタメタゾンを投与し妊娠27週2日に帝王切開とした.児は438g男児,Apgar score6/9,臍帯動脈血液ガスpH7.297,挿管しNICUにて入院管理を継続中である.胎盤は臍帯側方付着,肉眼的に梗塞巣を認め,病理検査にて絨毛膜羊膜炎grade3を認めた.


関東連合産科婦人科学会誌, 50(2) 313-313, 2013


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