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第125回学術集会(平成25年6月15日(土),16日(日))

【若手ポスターセッション3】
双胎一児流産後,5週間の妊娠継続を行い管理したdelayed deliveryの一例


塩浦 加奈, 竹島 絹子, 岡崎 有香, 小宮 春奈, 兒玉 理, 中尾 砂理, 中村 佳子, 漆川 邦, 山田 直樹, 藤木 豊
水戸済生会総合病院産婦人科


 25歳0経妊0経産.自然妊娠し,前医で一絨毛膜二羊膜双胎と診断され当院紹介となった.妊娠16週0日に一児が完全破水し,当科入院.抗生剤投与にて管理し,明らかな炎症所見や自覚症状なく経過した.しかし,破水児の羊水腔はほとんど認められず,発育も緩徐であった.妊娠19週0日に子宮収縮が出現し,その後出血も伴うようになった.頸管長短縮も認めたため,子宮収縮抑制剤投与を開始した.子宮収縮は軽快したものの,発熱および炎症反応の上昇を認め,子宮内感染が疑われた.妊娠20週2日に陣発し,破水児のみ下降みられ流産となった.一児娩出後,子宮収縮は消失し,炎症所見は速やかに改善した.感染・早産に伴うリスクを再度ご説明した上で,ご本人とご家族は妊娠継続・救命を強く希望された.感染管理および子宮収縮抑制剤の投与を継続した.その後子宮収縮は軽減し,頸管長も保たれている状態で経過した.妊娠26週0日に再び子宮収縮が増強し,陣発.骨盤位を適応に帝王切開を施行した.胎盤所見より二絨毛膜二羊膜双胎と診断.生児は出生体重661g,Apgar score 7点/9点,臍帯血pH7.368であった.多胎妊娠にて一児分娩後にある期間をおいて他児が娩出に至ることは,delayed deliveryもしくはdelayed interval deliveryと呼ばれ,稀ではあるが多胎妊娠において報告が散見される.今回我々は,二絨毛膜二羊膜双胎において,妊娠20週に一児流産後,5週間の妊娠継続を図り,生児を得た一例を経験したので,文献的報告をふまえて考察する.


関東連合産科婦人科学会誌, 50(2) 314-314, 2013


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