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第125回学術集会(平成25年6月15日(土),16日(日))

【若手ポスターセッション5】
子宮穿孔を来した嚢胞性子宮腺筋症の一例


洲河 美貴, 河村 美玲, 濱田 道子, 浅野 真, 奥田 亜紀子, 菊田 香織, 砂倉 麻央, 岩田 みさ子, 湯原 均, 桃原 祥人, 宮澤 豊, 阿部 史朗
東京都立大塚病院産婦人科


【緒言】嚢胞性子宮腺筋症は子宮内膜組織が限局的に出血を繰り返すことで嚢胞を形成したものでありきわめて稀である.嚢胞性子宮腺筋症の自然破裂によって子宮穿孔を来したと考えられる一例を経験したので報告する.【症例】31歳,0経妊0経産,20歳時に他院で嚢胞性子宮腺筋症の破裂による子宮内血腫除去術を行った.術後GnRHa投与に続いてジエノゲストを月経困難症の症状にあわせて自己判断で中止・再開していた.月経3日目に腹痛あり当院救急外来受診.子宮頸部の他動痛と,肝周囲まで及ぶ血性腹水をみとめた.CT上消化管出血は否定的であり,MRIにても子宮・付属器に明らかな出血所見は認めなかったが,子宮内腔から子宮底部への穿孔を疑う所見があった.保存的加療としたが腹痛は軽快せず,第8病日に腹腔鏡下手術を行った.子宮内に注入したインジゴカルミン溶液の漏出を子宮底部後壁からみとめ,穿孔を確認した.開腹手術に移行し同部位を切除した.術後経過は良好で術後9日目に退院した.病理組織検査で切除部位に異所性内膜および子宮腺筋症の所見があり,嚢胞性子宮腺筋症の破裂によって子宮穿孔を来したと考えられた.【結語】嚢胞性子宮腺筋症の患者においては急性腹症の鑑別に嚢胞の自然破裂も念頭において診療しなくてはならないと考えられた.


関東連合産科婦人科学会誌, 50(2) 322-322, 2013


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