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第125回学術集会(平成25年6月15日(土),16日(日))

【若手ポスターセッション6】
バルトリン腺由来の腺様嚢胞癌の一例


末光 徳匡, 鈴木 陽介, 松浦 拓人, 小畑 聡一朗, 寺岡 香里, 今井 一章, 高矢 寿光, 田中 亜由子, 可世木 華子, 古澤 嘉明, 大塚 伊佐夫, 清水 幸子
亀田総合病院産婦人科


 外陰癌は,女性生殖器悪性腫瘍の3-5%であり,中でもバルトリン腺由来の悪性腫瘍は外陰癌の0.1-7%と頻度の低い疾患である.今回我々は,バルトリン腺腺様嚢胞癌という非常に稀な外陰癌を経験したため報告する.症例は52歳2経産,5年来無症状の右外陰部腫瘤を認めていたが,疼痛を自覚したため当院受診した.右外陰部に有痛性の2cm大の腫瘤を認め,バルトリン腺膿瘍と診断した.嚢腫内容穿刺吸引を試みたが少量の液体成分が吸引できたのみであった.切開排膿術を施行したが液体成分は認められず硬結を伴う腫瘤が認められたため,診断目的に右外陰部腫瘤切除術を施行した.摘出腫瘤は白色,表面不整であり,一部壊死を伴っていた.病理組織検査では腺様嚢胞癌と未分化癌からなる脱分化型腺様嚢胞癌であった.術後PET検査において骨盤内リンパ節転移を認め,外陰癌IV期と診断し,術後化学療法としてCBDCA+weekly PTXで治療開始した.投与3コース終了後のCT検査でPDであったため薬剤をADMへ変更し治療継続の予定である.バルトリン腺嚢胞・膿瘍は外陰部腫瘤性病変の中で頻度が高い疾患であるが,非常に稀な疾患としてバルトリン腺悪性腫瘍が挙げられる.バルトリン腺嚢胞と考えられても,充実成分の存在や進行性の病変,治療無効な場合などでは,細胞診や生検・切除によって病理組織検査を積極的に行うことが早期診断に至ると考えられる.


関東連合産科婦人科学会誌, 50(2) 327-327, 2013


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