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第125回学術集会(平成25年6月15日(土),16日(日))

【若手ポスターセッション7】
Mycoplasma hominisによる子宮頸癌術後骨盤内膿瘍の1例


村瀬 佳子1, 時田 佐智子1, 田中 美香1, 関口 暁子2, 宮井 健太郎1
東部地域病院産婦人科1, 東部地域病院臨床検査科2


【序論】Mycoplasma hominisは腟常在菌の1種であり,健常女性の10.4%に腟より検出され,性交渉により感染することが多い.産婦人科領域では,産褥や流産後発熱,PID,UTI,絨毛羊膜炎などの原因となりうる.最近の報告では産婦人科手術後の膿瘍としてMycoplasma hominisの感染であった報告が散見されている.Mycoplasma hominisはβ-ラクタム系広域抗菌剤が無効であり,グラム染色では検出されにくく,同定が困難である.今回,我々は術後治療に苦慮し,最終的に膿培養からMycoplasma hominisが検出された子宮頸癌術後膿瘍の1例を経験したので報告する.【症例】40歳,子宮頸癌Ib1の診断で広汎子宮全摘出術を施行.術後3日目以降も38℃以上の発熱が持続.セフェム系抗生剤が無効で,術後7日目のCTで骨盤内に膿瘍形成が疑われた.術後8日目に開腹ドレナージ術を施行.開腹ドレナージ術後も発熱が持続し,MEPMも無効,CLDM+CPFXで徐々に炎症所見軽快.寒天培地には小コロニーを形成するのみで,原因菌は同定できなかったが,薬剤感受性試験では,CPFX,LVFX,MINOに感受性が確認され,その後にMINOおよびLVFX投与が著効して,術後31日目にCRPは正常化した.退院後にPCR法によりMycoplasma hominisが検出された.【結論】Mycoplasma hominisによる子宮頸癌術後膿瘍の1例を経験した.術後膿瘍で治療に苦慮する場合にはMycoplasma hominis感染を念頭に置き,ニューキノロン,マクロライドやテトラサイクリン系抗菌薬の使用も考慮する必要がある.


関東連合産科婦人科学会誌, 50(2) 329-329, 2013


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