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第125回学術集会(平成25年6月15日(土),16日(日))
【一般演題】
当科におけるLEEP円錐切除術の妊娠,分娩におよぼす影響の検討
大橋 浩文, 与那嶺 正行, 安達 麻理, 阿部 一也, 小池 ひとみ, 村木 紗知, 長谷川 澄子, 疋田 裕美, 丸茂 元三, 石田 友彦
板橋中央総合病院・産婦人科
【目的】近年の若年層での子宮頸部病変の増加に伴い妊孕性温存のため円錐切除術が増加している.当科ではLEEP円錐切除術を行っているが,術後の妊娠,分娩におよぼす影響について検討した.【方法】平成18年6月から平成24年12月まで当科で169例のLEEP円錐切除を行ったが,そのうち,術後に妊娠した13例(16妊娠)についての妊娠成立と転帰および当院で分娩した7例(9分娩)についての分娩転帰について検討した.【成績】術後に13例(16妊娠)で妊娠が成立した.円錐切除術から妊娠までの期間は平均20.9カ月(4-53カ月)であった.自然妊娠15例,ICSI妊娠1例で,その転帰は2例が自然流産,1例が異所性妊娠,4例が妊娠初期に他院へ紹介,9例が正期産であった.当院での分娩症例7例9分娩について検討した.年齢は平均34.4歳(29−40歳),初産婦3例,経産婦4例,組織型はCIN1が1例,CIN3が6例であった.分娩様式は1例のみCPDで帝王切開,他の8例は自然分娩,予防的頸管縫縮術は1例(2分娩)のみ,頸管長は妊娠20-28週で33.0−46.5mmと保たれ(1例のみ切迫早産で治療),全例妊娠37−41週で2442−4390gを正期産している.【結論】LEEP円錐切除術後の妊娠では頸管長短縮を誘発する率は低く,妊娠期間中厳重に管理していけば正期産が可能であると考えられた.今後症例を重ねて検討したい.
関東連合産科婦人科学会誌, 50(2)
350-350, 2013
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