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第125回学術集会(平成25年6月15日(土),16日(日))

【一般演題】
子宮頸癌のCCRT(concurrent chemoradiotherapy)後に発症した子宮癌肉腫の1例


一瀬 隆行1, 司馬 正浩1, 堀 晋一郎1, 手島 映子1, 川田 龍太郎1, 本池 良行1, 松本 泰弘1, 中川 俊介1, 竹下 茂樹1, 梁 栄治1, 綾部 琢哉1, 笹島 ゆう子2
帝京大学産婦人科1, 帝京大学病院病理部2


 子宮頸癌に対しCCRTを施行してから9年後に発症した子宮癌肉腫の1例を経験したので報告する.症例は45歳1経妊1経産.子宮頸部扁平上皮癌IIIb期に対してCCRTを施行され,3年後に子宮頸部組織診で腺癌を指摘されたが,受診せずに9年が経過した.今回,下腹部痛と発熱が改善しないため,当院を紹介受診した.子宮内膜組織診で子宮癌肉腫を認め,左総腸骨リンパ節と傍大動脈リンパ節の腫大を認めたことからstageIIIcと診断した.術前には明らかな遠隔転移を認めず,手術の方針とし,腹式単純子宮全摘術,両側付属器切除術,大網部分切術,左総腸骨リンパ節生検,傍大動脈リンパ節生検,回盲部S状結腸合併切除,人工肛門造設術を施行した.病理組織診断は子宮癌肉腫で,腟へ浸潤を認めリンパ節転移は認められないことから,pT3bN0M0のstageIIIbとした.術後に化学療法を予定していたが,腸管腹壁瘻による皮下膿瘍やイレウスを発症したため,治療を施行できなかった.術後48日目にはCTで骨盤内腫瘍と肺転移を認めた.緩和ケアの方針となり,術後72日目に死亡.本症例は再発が腺癌で,9年後には癌肉腫を発症している.放射線の影響で腺癌細胞が脱分化し,新たに癌肉腫が発生した可能性が推測された.文献的には,子宮頸癌で放射線治療後に子宮悪性腫瘍を発症した報告が散見される.9年後に子宮癌肉腫を発症したことを考えると,子宮頸癌の放射線治療後長期間の経過観察が必要と考えられた.


関東連合産科婦人科学会誌, 50(2) 356-356, 2013


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