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第125回学術集会(平成25年6月15日(土),16日(日))

【一般演題】
Dysgerminomaを合併したTurner症候群の一例


安田 元己, 深澤 宏子, 大森 真紀子, 端 晶彦, 平田 修司
山梨大学医学部産婦人科


【緒言】Turner症候群の中でもXモノソミー(45,X)患者の10~20%では構造異常Y染色体を有するとされる.そのような症例では,性腺腫瘍のリスクが高いことが知られており,ホルモン補充療法に加えて,慎重な性腺の観察が必要である.今回,われわれは続発性無月経を契機にX染色体の構造異常が同定され,Kaufmann療法中にdysgerminomaを発症したTurner症候群の一例を経験したので報告する.【症例】21歳0経妊0経産.初経12歳.17歳時,続発性無月経にて前医を受診しプロゲステロンの投与にて月経を認めたが,FSHが高値であったため,当院へ紹介となった.LH,FSHが高値であり卵巣性無月経と考えられた.身長155cmで,翼状頸,外反肘などのTurner症候群を疑わせる外見的異常は認めなかったが,患者の同意を得て染色体検査(G-band)を行ったところ,46,X,add(X)(q24)であり,Turner症候群と診断し,Kaufmann療法を施行した.21歳時,定期受診の際に右卵巣に4cm大の充実性腫瘍を認めた.腫瘍マーカーは陰性であったが,MRI,FDG-PETからは悪性腫瘍が疑われた.右卵巣悪性腫瘍疑いにて右付属器切除術,大網生検を施行した.病理検査の結果はdysgerminoma,stage Iaであった.この結果から,染色体をさらに検討したところ,Y染色体由来の構造の存在が明らかとなった.【考察】Turner症候群,とくにY染色体由来の構造をもつ症例では,性腺腫瘍のリスクが高く,ホルモン補充療法だけでなく,腫瘍の合併も念頭においた経過観察が必要である.


関東連合産科婦人科学会誌, 50(2) 364-364, 2013


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