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第125回学術集会(平成25年6月15日(土),16日(日))

【一般演題】
当院でRRSOを行う契機となったHBOCの1症例


阿部 彰子, 坂本 公彦, 谷川 輝美, 潮田 至央, 谷口 智子, 野村 秀高, 山本 阿紀子, 的田 真紀, 尾松 公平, 加藤 一善, 馬野原 健司, 竹島 信宏
がん研究会有明病院婦人科


[目的]遺伝性乳癌卵巣癌(HBOC)の原因遺伝子であるBRCA1/2の遺伝子変異保因者では卵巣癌が高率に発生し,そのリスクは一般集団の35-40倍と言われている.このため,BRCA1/2遺伝子変異保因者の卵巣癌予防として,リスク低減卵管卵巣摘出術を1年3ヶ月にわたる討議の上,2011年2月付けで院内倫理委員会の承認を得て2011年9月より実施している.今回,RRSOを行う契機となった症例について,その詳細を報告する.[既往歴]右乳癌(45歳),左乳癌(50歳)[家族歴]母:胃癌,叔母:乳癌,姪:卵巣癌(37歳)[現病歴]患者は53歳の時に当院家族性腫瘍センター(現遺伝子診療部)を受診され,BRCA1遺伝子変異“uncertain significant”の結果であった.サーベイランス目的に当科紹介初診され,3-4ヶ月毎の子宮癌健診,経膣超音波検査およびCA125測定が実施された.患者の都合でサーベイランス間隔が8ヶ月開いた検診時の子宮頚部及び内膜細胞診で腺癌が指摘された.この時のCA125は19.7,PET/CTで3.6cmの右卵巣腫瘍(SUVmax7.41)を認め,卵巣癌の診断で子宮全摘,両側付属器切除,大網切除,骨盤リンパ節および傍大動脈リンパ節郭清術を施行した.腹水細胞診陽性,ダグラス窩腹膜播種と大網転移が認められ,右卵巣癌pT3cN0M0 Carcinosarcomaと診断,術後TC療法6サイクル施行された.卵巣癌が判明した月にMyriad社よりBRCA1遺伝子変異“suspected deleterious”との追加報告が届けられ,病的変異の診断がなされた.発見時にlllc期ではあったが,家族歴および臨床的な判断によりサーベイランスを続けていたことで無症状の時点で診断でき,現在術後約4年無病生存されている.


関東連合産科婦人科学会誌, 50(2) 373-373, 2013


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