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第126回学術集会(平成25年10月26日(土),27日(日))
【若手ポスターセッション5】
転移性脳腫瘍を契機に発見された子宮頸癌の1例
佐藤 友美, 田中 啓, 清水 英里子, 堂園 渓, 澁谷 裕美, 西ヶ谷 順子, 百村 麻衣, 松本 浩範, 小林 陽一, 岩下 光利
杏林大学産婦人科
【緒言】子宮頸癌の脳転移は0.4〜0.7%程度と極めて稀であり,骨盤内進展後や他臓器転移後など病状が進行した後に見つかることがほとんどである.今回我々は,脳転移による神経症状を初発症状として発見された子宮頸部扁平上皮癌を経験したので報告する.【症例】50歳,1経産,特記すべき既往歴なし.頭痛,めまいを自覚するようになり,さらに物忘れ,食欲低下が出現した.症状は一ヶ月で急速に進行し,繰り返す嘔吐のため内科を受診した.構音障害と筋力低下を同時に認め,頭部CTで右前頭葉に3cm大の脳浮腫を強く伴う占拠性病変が指摘された.転移性脳腫瘍を疑い全身検索を行ったところ,腹部造影CTで子宮頸部腫瘤が指摘され当科紹介となった.腟鏡診で子宮腟部に4cmを越える潰瘍化した腫瘍を認め,組織生検結果は非角化型扁平上皮癌であり,診察上は局所はIIb期相当であった.画像検索ではリンパ節転移および脳以外の他臓器転移は認められなかった.SCCは陰性,CEA・CA12-5・CA19-9・NSEの上昇を認めた.病理診断および脳圧コントロール目的に開頭腫瘍摘出術が施行され,扁平上皮癌の転移と診断された.脳外科手術後,神経症状は急速に改善し,子宮頸癌IVb期(脳転移のみ)の診断で婦人科へ転科し,リハビリテーションを継続しながら現在化学療法併用放射線療法を施行中である.【考察】子宮頸癌の脳転移は稀であり,診断後の病状の進行に伴い発見される場合がほとんどで,脳転移が子宮頸癌の診断前に発見されることは極めて稀である.転移性脳腫瘍が見つかった場合,子宮頸癌を含めた婦人科的検索を行う必要があると思われた.
関東連合産科婦人科学会誌, 50(3)
454-454, 2013
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