関東連合産科婦人科学会
会員ログイン 代表挨拶
総会・学術集会
学会誌
定款
公告
利益相反
役員構成
事務局案内
求人施設一覧
関連リンク

 関東連合産科婦人科学会会誌 オンラインジャーナル

<< 学会誌へ戻る
<< 前のページへ戻る

第126回学術集会(平成25年10月26日(土),27日(日))

【若手ポスターセッション8】
Kallmann症候群の2例


飯場 萌絵, 中尾 砂理, 岡崎 有香, 櫻井 学, 越智 寛幸, 小貫 麻美子, 水口 剛雄, 松本 光司, 佐藤 豊実, 吉川 裕之
筑波大学産婦人科


【緒言】Kallmann症候群は,低ゴナドトロピン性性腺機能低下症に嗅覚障害を伴う疾患である.発症頻度は女性で5万人に1人(男女比5:1)と推定され,稀な疾患である.家族内発症報告例から遺伝性も示唆され,現在では遺伝子解析による確定診断の有効性も示されている.今回,我々は原発性無月経を主訴に来院し,本疾患と診断した2例を経験したので報告する.【症例1】26歳,0経妊0経産,原発性無月経のため当院へ紹介となった.外性器に異常はなく,経腟超音波検査にて萎縮した子宮を認めた.乳房発育はTanner分類I度であった.血中ホルモン検査ではLH,FSH,E2の低値を認め,嗅覚異常を合併していることからKallmann症候群と診断し,カウフマン療法を開始した.現在は転居のため,他院で継続加療中である.【症例2】19歳,0経妊0経産,原発性無月経のため当院へ紹介となった.外性器異常はなく,経腟超音波検査にて萎縮した子宮,卵巣を認めた.乳房発育はTanner分類II度,恥毛発育はI度であった.血中ホルモン検査ではE2,LH,FSHの低値を認め,嗅覚異常を合併していることからKallmann症候群と診断し,カウフマン療法を開始した.カウフマン療法施行後に消退出血を来し,乳房と陰毛,腋毛の発育も認めた.今後は,遺伝子検査を含めた精査を行う予定である.【考察】今回,稀な疾患であるKallmann症候群を2例経験した.2症例とも原発性無月経を主訴に来院し,問診にて本疾患に特徴的な嗅覚異常があることがわかり,早期から本疾患を疑うことができた.問診によって嗅覚異常の有無を確認することは,原発性無月経を来す疾患の鑑別において重要な項目の一つであると考えられた.


関東連合産科婦人科学会誌, 50(3) 463-463, 2013


一般社団法人関東連合産科婦人科学会事務局 〒102-0083 東京都千代田区麹町4-7 麹町パークサイドビル402 株)MAコンベンションコンサルティング内
TEL:03-3288-0993 FAX:03-5275-1192 E-mail:kantorengo@jsog-k.jp
Copyright (C) 一般社団法人関東連合産科婦人科学会