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第126回学術集会(平成25年10月26日(土),27日(日))

【若手ポスターセッション9】
妊娠15週流産にて発症し発症後9時間で死亡した劇症型A群溶血連鎖球菌感染症の一例


漆川 邦, 藤木 豊, 天神林 友梨, 兒玉 理, 竹島 絹子, 中村 佳子, 山田 直樹
水戸済生会総合病院産婦人科


 症例は32歳,3経妊3経産婦.自然妊娠し,近医にて定期健診を受けていた.妊娠15週1日感冒症状出現.15週4日38℃台の発熱を認め,近医内科受診し,エリスロマイシン処方された.妊娠15週5日,自宅で失血と下腹痛が出現.血圧低下,意識障害を認めたが補液にて回復し,かかりつけ産婦人科に救急搬送された.同院で胎児死亡を確認,そのまま自然流産となった.流産後血圧66/33と低下,頻脈,血小板低下を認め,敗血症性ショックと感染性流産の疑いで当院へ緊急母体搬送となった.分娩1時間後に当院到着.意識清明だが頻脈と全身の網状チアノーゼ,呼吸困難を認めた.前医の経過と身体所見から重症感染症を疑い,SIRS基準3項目の合致から敗血症,毒素性ショック症候群と診断し,治療を開始した.補液,抗菌薬,グロブリン製剤,循環作動薬,輸血製剤の投与を行ったが反応悪く,入院1時間半後には人工呼吸管理となった.入院時より無尿で高カリウム血症が徐々に進行し,入院5時間後に血液透析を開始した.また,入院時子宮収縮は良好であったが血液検査ですでにDICとなっており,子宮収縮剤を投与していたが経過と共に子宮出血が増量,入院6時間後にはの紫斑が出現するなど出血傾向が著明となった.しかし,ショック状態離脱困難であり,入院6時間半後あたりから血圧低下し,PEAとなった.心肺蘇生により一時的に自己心拍再開したが維持困難で,入院7時間45分で死亡確認となった.咽頭,腟分泌物,胎盤の培養よりA群溶連菌が検出され,劇症型A群溶連菌感染症と診断した.


関東連合産科婦人科学会誌, 50(3) 464-464, 2013


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