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第126回学術集会(平成25年10月26日(土),27日(日))

【若手ポスターセッション9】
妊娠29週に肝転移で発見されたS状結腸癌の1例


倉田 知子, 井上 真紀, 白石 知己, 岩宗 政幸, 矢崎 淳, 小松 浩司郎, 田村 友宏, 定方 久延, 亀田 高志, 峯岸 敬
群馬大学医学部産婦人科


 大腸癌合併妊娠の頻度は極めて低く,10万例の妊娠に対し1例前後とされている.今回,我々は妊娠29週に肝転移で発見されたS状結腸癌の1例を経験したので報告する.症例は33歳0経妊,3年前に下血で近医受診したが,裂肛と診断された既往がある.以降下血は断続的に続いていた.妊娠29週0日,腹痛を主訴に近医受診.炎症反応軽度上昇,LDH上昇,子宮の圧痛と胎児頻脈から子宮内感染を疑い,周産期センターである前医に母体搬送となった.子宮内感染症は否定され,経腹超音波にて肝臓に10cm大の腫瘤を認め,消化器疾患が疑われたため,妊娠29週1日に消化器疾患の治療も行える当院に母体搬送となった.CEA 8195ng/mlと著明に高値,MRI検査にて転移性肝腫瘍が疑われた.原発巣検索のため,妊娠29週4日大腸内視鏡を施行したところS状結腸に腫瘤を認め,生検にて腺癌が認められ,S状結腸癌肝転移の診断となった.妊娠30週0日に選択的帝王切開術を施行し,1424gの女児を娩出した.同時に経皮的肝生検を行い,腺癌を認め,S状結腸癌多発肝転移の診断となった.帝王切開後化学療法を施行したところ肝腫瘍は著明に縮小を認め,帝王切開から半年後に直腸高位前方切除・肝右葉切除+肝S3部分切除術を施行し,現在も加療中である.悪性腫瘍合併妊娠は稀であり,児の娩出時期や治療開始時期については個々の症例に応じた方針決定が必要となる.文献的考察も含めて報告する.


関東連合産科婦人科学会誌, 50(3) 466-466, 2013


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