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第126回学術集会(平成25年10月26日(土),27日(日))
【優秀演題】
分娩時出血量2000ml以上の症例におけるC1インヒビター活性の検討
水主川 純, 佐藤 佑, 安藤 歩, 吉岡 伸人, 名古 崇史, 杉下 陽堂, 高江 正道, 五十嵐 豪, 中村 真, 河村 和弘, 鈴木 直, 田中 守
聖マリアンナ医科大学産婦人科
【目的】C1インヒビター(以下,C1INH)は補体C1,C3,第12因子,古典的補体経路,ブラジキニンを抑制し,免疫系,血管透過性,血液凝固線溶系に作用する重要な生体防御物質である.その活性低下は血管浮腫を発生させることが知られており,金山らは後産期出血との関連を報告してきている.今回,我々は分娩時出血量2000ml以上の症例におけるC1インヒビター活性,補体C3,C4を測定し,その臨床像との比較検討を行った.【方法】2012年8月から2013年5月の期間に当科で分娩し,分娩時出血量2000ml以上であった15例を対象とし,診療録から分娩に関する事象とC1インヒビター活性,補体C3,C4について後方視的に検討した.【成績】母体平均年齢は35.6±5.9歳,初産婦11例,経産婦4例であった.平均分娩週数は37.5±1.3週(早産2例),分娩様式は自然分娩1例,吸引分娩2例,帝王切開12例であった.平均分娩時出血量は2355±401ml,出血原因は弛緩出血13例,癒着胎盤1例,常位胎盤早期剥離1例であり,6例に輸血を施行した.常位胎盤早期剥離症例のみが産科DICスコア8点以上であった.C1INH活性(基準値70〜130%)の低下を認めた症例は9例(26〜58%)であり,そのうち7例は出血量2500ml未満の症例であった.また,C1INH活性低下症例中,2例がC3低値,1例がC3およびC4低値を示した.C1INH活性26%の症例は,妊娠中もC1INH活性低下(39%)を示しており,吸引分娩にて児娩出後8分間で出血量が2000mlに及んだ.【結論】分娩時出血量2000ml以上の症例にC1INH活性低下を示す症例を認めることが示された.今後,分娩時大出血とC1INH活性の関連について更なる検証を行いたい.
関東連合産科婦人科学会誌, 50(3)
468-468, 2013
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