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第126回学術集会(平成25年10月26日(土),27日(日))
【優秀演題】
先天性左横隔膜ヘルニアにおけるo/eLHRと予後の検討
長谷川 瑛洋, 松下 充, 神農 隆, 村越 毅, 成瀬 寛夫, 中山 理, 鳥居 裕一
聖隷浜松病院周産期センター
【目的】先天性横隔膜ヘルニア(CDH)に対して,欧州では胎児治療が試られており,その指標としてobserved/expected lung area to head circumference ratio(o/e LHR)が用いられている.当センターにおけるo/e LHRとCDHの児の予後を後方視的に検討した.【方法】2006年から2012年に当センターで出生前診断され周産期管理を行ったCDH13例のうち合併奇形又は染色体異常を認めなかった8例に関して出生前超音波所見とその予後について検討した.o/e LHRは当センター初診時の胎児超音波結果を用いた.o/e LHRの重症度はTOTAL Trialの定義を用いてsevere(<25%),moderate(肝脱出を伴わないものは26〜35%,肝脱出を伴うものは26〜45%)とした.【結果】8例中severeは0例,moderateは1例であった.moderateの1例のo/e LHRは28.25%で,肝脱出を伴っており,転帰は新生児死亡であった.severeとmoderateに該当しなかった7例は全て生存退院していた.【結語】当センターではo/e LHR severe群はおらず,又moderateの1例は新生児死亡であった.o/e LHRがsevereまたはmoderateに該当しない例ではこれまでの当センターでの管理においても生存退院が期待できる.
関東連合産科婦人科学会誌, 50(3)
469-469, 2013
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