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第126回学術集会(平成25年10月26日(土),27日(日))

【優秀演題】
当院での再発卵巣癌に対するハイカムチン使用症例の検討


伊藤 崇博, 安達 博, 野口 翔平, 和形 麻衣子, 小笠原 仁子, 大谷 清香, 三島 隆, 大橋 まどか, 塩島 聡, 村越 毅, 中山 理, 鳥居 裕一
聖隷浜松病院産婦人科


【目的】当院における再発卵巣癌に対するハイカムチン使用症例に関して,患者背景や治療効果,有害事象について検討する.【方法】対象は当院で2012年8月から2013年6月までにハイカムチン投与を行った再発卵巣癌の14症例.治療効果判定にはRECIST,腫瘍マーカー値を,有害事象に関してはCTCAE v4.0を用いて検討した.【結果】年齢は47〜76歳(平均63.6),過去の施行レジメン数は1〜7(平均3.1),すべてプラチナ耐性と判断されていた.組織型は過半数を漿液性腺癌が占め,他は類内膜腺癌や未分化癌,明細胞腺癌などであった.ハイカムチン投与コース数は現在投与中のものも含めて2〜7(平均4.0)であり,投与量は1.0又は1.25 mg/m2であった.Grade3以上の血液毒性は白血球減少が71%,好中球減少が86%,血色素減少が57%,血小板減少が36%であり,ほとんどが初回投与後であった.発熱性好中球減少症は2例で認めた.非血液毒性としては消化器毒性を50%で認めたが,いずれもgrade2以下であった.他に肝毒性を2例,皮膚毒性を1例,精神症状を1例で認めた.評価可能病変を有する6例では1例はSD,5例がPDであり,9例中7例でCA125の低下が見られた.6例が現在投与継続中である.【結論】血液毒性は投与早期からのものが多くgradeは高い傾向にあるが,慎重な観察により管理可能と考えられる.本検討症例では投与中PDとなる例が多かったが,複数レジメン投与後の再発症例がほとんどである.今後,早期からのハイカムチン投与における検討も考慮される.


関東連合産科婦人科学会誌, 50(3) 471-471, 2013


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