関東連合産科婦人科学会
会員ログイン 代表挨拶
総会・学術集会
学会誌
定款
公告
利益相反
役員構成
事務局案内
求人施設一覧
関連リンク

 関東連合産科婦人科学会会誌 オンラインジャーナル

<< 学会誌へ戻る
<< 前のページへ戻る

第126回学術集会(平成25年10月26日(土),27日(日))

【優秀演題】
子宮体癌特殊組織型の術前診断におけるunderdiagnosis―子宮体癌特殊組織型53例の術前診断の後方視的検討―


桑波田 美智子, 山上 亘, 二宮 委美, 滝川 彩, 野村 弘行, 片岡 史夫, 冨永 英一郎, 鈴木 淳, 阪埜 浩司, 進 伸幸, 吉村 𣳾典, 青木 大輔
慶應義塾大学医学部産婦人科


【目的】子宮体癌特殊組織型は類内膜腺癌に比して高頻度に子宮外病変を認め,予後不良であることが知られている.標準術式に加え,傍大動脈リンパ節郭清や大網切除を施行することが推奨されるが,術前診断のunderdiagnosisのため,結果的に縮小手術が施行されることも少なくない.我々は,子宮体癌特殊組織型症例において術前の病理診断や画像診断の正診率について検討した.【方法】当院で2007-2012年に子宮体癌特殊組織型と診断された53例(漿液性腺癌19例,明細胞腺癌5例,未分化癌5例,混合癌11例,癌肉腫13例)を対象とした.特殊組織型の臨床的特徴と,術前の子宮内膜生検,画像検査により推定される進行期について,同時期に治療した類内膜癌症例と比較して,後方視的に解析した.【成績】特殊組織型症例の年齢は62.4±10.9歳であり,閉経後患者が89%を占め,類内膜癌症例に比して有意に高齢であった.BMIは22.7±4.5で類内膜癌と差を認めなかった.手術進行期はIII,IV期が57%と,進行例を有意に多く認めた.術前の子宮内膜生検の正診率は特殊組織型が35%,類内膜癌が79%であり,有意に低値であった.組織型別では漿液性腺癌32%,明細胞腺癌80%,未分化癌20%,混合癌27%,癌肉腫8%であり,特に漿液性腺癌の42%が類内膜腺癌G1,G2等の予後良好な組織型と診断されていた.術前画像診断による推定進行期の正診率は特殊組織型症例で49%であり,組織型別では漿液性腺癌60%,明細胞腺癌67%,未分化癌100%,混合癌17%,癌肉腫29%であった.【結論】子宮体癌特殊組織型は進行例が多いが,術前にその組織型や進行期を予測することが困難であるため,特に高齢の症例では注意を要する.


関東連合産科婦人科学会誌, 50(3) 471-471, 2013


一般社団法人関東連合産科婦人科学会事務局 〒102-0083 東京都千代田区麹町4-7 麹町パークサイドビル402 株)MAコンベンションコンサルティング内
TEL:03-3288-0993 FAX:03-5275-1192 E-mail:kantorengo@jsog-k.jp
Copyright (C) 一般社団法人関東連合産科婦人科学会