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第126回学術集会(平成25年10月26日(土),27日(日))
【一般演題】
腹腔鏡手術トレーニングシステムの有効性―専攻医・研修医が短期研修で執刀医レベルに達する事は可能か?―
飯田 朝子, 明楽 重夫, 池田 真利子, 田村 俊之, 小野 修一, 阿部 崇, 峯 克也, 市川 雅男, 竹下 俊行
日本医科大学付属病院女性診療科・産科
【緒言】当院では2010年より,鏡視下手術に特化した低侵襲手術チーム:Team MIS(Minimally Invasive Surgery)を発足した.Team MISでは3か月を1クールとして研修医や専攻医を受け入れている.3か月という短期間で効果的に腹腔鏡技術を習得する目的で,従来のトレーニングコースを見直し,2012年よりNew Pre-lap courseとして改めた.今回,その有効性を検証したので報告する.【方法】New Pre-lap courseではビデオ学習,使用機器の理解,ドライボックスでの縫合・結紮テストなど到達目標が具体的に設定されており,課題を全てクリアすることを執刀の条件としている.今回,このコースに沿って研修を行ったのは専攻医5名,研修医1名であった.【結果】縫合テストの合格までの平均回数は2.3±1.4回でありテスト施行ごとに結紮縫合に要した時間は短くなった.専攻医4名は約1か月,研修医1名,専攻医1名も約2か月でNew Pre-lap courseを終了し,その後,日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医の指導の下,腹腔鏡手術が施行された.手術DVDはカンファレンスにて供覧され,チーム全員で評価した.専攻医の執刀回数はNew Pre-lap course導入前後で3.6±1.1回から9.2±5.7回と有意に増加した.(p=0.045)【考察】New Pre-lap courseの導入により,若手医師も短期間かつ効果的に腹腔鏡手術の基本的な手技を習得し,腹腔鏡手術を執刀し得た.今後この研修システムを活用し多くの内視鏡外科医を育成することができると考えられた.
関東連合産科婦人科学会誌, 50(3)
476-476, 2013
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