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第126回学術集会(平成25年10月26日(土),27日(日))

【一般演題】
当院における術前経口補水実施について


日原 華子, 藤岡 泉, 市川 義一, 根本 泰子, 服部 政博
静岡赤十字病院産婦人科


近年,術後回復能力強化のためのプログラムが考案され,その一環として周術期の絶飲食期間を短縮することが勧められている.術前経口補水に関する報告は多く,患者の精神的不安・口渇・空腹感の軽減のみならず,術後の腸管機能の早期正常化も期待できるとされている.欧米諸国では術前の飲食期間に関するガイドラインが制定されているが,本邦での導入は進んでいないのが現状である.そこで当院では低侵襲な腟式手術を術前経口補水の適応として,認容性を前方視的に検討した. 【対象と方法】2012年8月〜2013年4月 腟式手術(子宮鏡手術18例,円錐切除術4例)計22例,平均年齢37.1歳.A群:手術時間によらず,術前3時間まで経口補水液325ml摂取可とした9例.B群(午前手術症例):術前3時間まで清澄水と経口補水液500ml摂取可とし,B'群(午後手術症例)は術前6時間まで清澄水,術前4時間まで経口補水液1000ml摂取可とした計13例.手術室入室後静脈ルートを確保し,手術は全身麻酔下で行った.手術開始時に胃管吸引量を調査した. 【結果】平均の経口補水液摂取量 A群:325ml,B群:1000ml,B'群:469mlであり,規定した量の93.8〜100%であった.術前の絶飲食時間はA群・B'群で9時間,B群で12時間短縮できた.胃内容量の中央値は10ml(最大値60ml,最小値0ml)であった.全例において誤嚥などの周術期合併症は認めなかった.低侵襲な腟式手術に対し術前経口補水は,患者の認容性や合併症の点で許容できる選択肢と考えられた.


関東連合産科婦人科学会誌, 50(3) 476-476, 2013


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