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第126回学術集会(平成25年10月26日(土),27日(日))
【一般演題】
卵巣手術後の2回の腹腔内出血を契機に診断された13因子欠乏症の一例
山縣 麻衣, 高木 亜由美, 大見 健二, 西脇 哲二, 岩崎 秀昭
千葉市立青葉病院産婦人科
【緒言】血液液凝固13因子はフィブリン安定化因子とも呼ばれ,血液凝固過程の最終段階におけるフィブリンの安定化をはじめ,止血後の創傷治癒にも関与する幅広い役割を有する因子である.今回我々は卵巣手術後に二度の腹腔内出血を起こし,13因子活性の低下が判明した一例を経験したので報告する.【症例】37歳,2経妊2経産,既往歴・家族歴に特記事項なし.術前検査は異常無く,右卵巣子宮内膜症性嚢胞の開腹右付属器切除術を施行.術中出血は106mlで術後経過順調であったが術後6日目に腹腔内出血を起こし,緊急開腹術を行った.右附属器切除後の結紮部分からの出血はなく,左卵巣からの卵巣出血であった.左卵巣部分切除を行い止血を確認した.出血量2231mlで大量輸血を行い,術後ICU管理となった.経過良好で病棟管理となっていたが,二度目の術後5日目に再度腹腔内出血を起こし,緊急開腹術を行った.今回は右付属器切除部位からの出血で,止血を行った.二度の腹腔内出血の原因として血液疾患の可能性があったため血液凝固因子の検査を行った.結果が出るまでの間FFPの輸血を行ったところ更なる出血は認めなかった.結果は13因子活性が33%と低下しており,術後出血の原因と考えられた.【結論】13因子欠乏による術後腹腔内出血を経験した.この病態では凝固時間の延長はなく,血小板数の低下もないため見逃されることが多いが,出血症状を有する症例に遭遇した場合には13因子欠乏の可能性も考慮して13因子活性の測定も行うべきである.
関東連合産科婦人科学会誌, 50(3)
478-478, 2013
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