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第126回学術集会(平成25年10月26日(土),27日(日))
【一般演題】
帝王切開後の妊娠間隔と次回妊娠転帰に関する検討
加藤 晴子, 松下 充, 神農 隆, 村越 毅, 成瀬 寛夫, 中山 理, 鳥居 裕一
聖隷浜松病院産婦人科
【目的】満期帝王切開分娩後の次回妊娠に至る間隔と次回分娩期間の関連を探る.【方法】2000年4月から2012年3月に当院で管理した単胎初産婦で,正期帝王切開分娩後に次回妊娠分娩管理も当科で行った例を対象とし,妊娠間隔と次回分娩転帰について検討した.妊娠間隔は,初回帝王切開術施行日から次回妊娠成立時の最終月経までの週数と定義した.次回妊娠において,初期流産もしくは中絶例は除外した.統計学的検討にはカイ2乗検定,Fisherの検定を用いた.【結果】対象の608例では,初回妊娠時年齢は30歳(17-40),妊娠間隔は103週(7-557)であった.次回妊娠の分娩週数は正期産567例(93.3%),中期流産3例(0.5%),早産38例(6.2%)であった.次回分娩時の試験分娩(TOLAC)は118例(19.4%)で行われ,帝王切開後経腟分娩(VBAC)は97例(82.2%)であった.
妊娠間隔6ヶ月未満の14例は全て正期産であった.妊娠間隔1年未満の69例のうち2例に早産を認めた.妊娠間隔1年以上の539例中,流早産を41例(7.6%)認めた.妊娠間隔1年未満では流早産との関連を認めず(p=0.30),妊娠間隔とTOLAC成功率にも関連を認めなかった(p=0.47).【結語】妊娠間隔が1年未満では次回妊娠において流早産の増加や,TOLAC成功率と関連を認めなかった.
関東連合産科婦人科学会誌, 50(3)
484-484, 2013
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