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第126回学術集会(平成25年10月26日(土),27日(日))
【一般演題】
当院で経験した卵子提供後妊娠の13例についての検討
和田 真沙美, 中島 義之, 丸田 佳奈, 高田 優子, 林 若希, 田代 英史, 草西 多香子, 諸岡 雅子, 渡邉 悠久美, 坂井 昌人, 正岡 直樹
東京女子医科大学八千代医療センター母体胎児科・婦人科
【目的】卵子提供後妊娠の周産期予後を検討する.【方法】倫理委員会の承認を得た後,過去5年間に当院で分娩した卵子提供で妊娠成立した13例(egg donation;A群),40歳以上の自然妊娠で妊娠成立した単胎妊婦190例(control;B群)とについて,各周産期因子を後方視的に検討した.【結果】母体身長,BMI,内科合併症,婦人科疾患合併に差はなかった.妊娠回数,分娩回数はB群がA群よりともに多く,母体年齢はA群がB群よりも高かった.切迫流早産,前期破水,妊娠高血圧症候群,妊娠糖尿病,前置胎盤の発症率,妊娠中薬剤使用率,胎児機能不全の出現率,分娩時出血量に差は認めなかった.帝王切開率はA群でB群より優位に高かった.出生体重,分娩時週数,Apgarスコア,新生児呼吸障害,LGA・SGA児の頻度に差は認めなかった.【考察】当院の統計ではA群・B群での周産期予後に差は認められなかったが,卵子提供後妊娠は高齢妊娠がほとんどであり,高齢妊娠に多い妊娠異常や分娩異常を念頭においてハイリスクとして管理することが求められる.
関東連合産科婦人科学会誌, 50(3)
487-487, 2013
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