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第126回学術集会(平成25年10月26日(土),27日(日))

【一般演題】
円錐切除術後に発症した頸管狭窄・閉鎖に対して頸管拡張再疎通術を施行した3症例


内山 陽介, 五十嵐 茂雄, 岸 裕司, 中里 智子, 北原 慈和, 木暮 さやか, 飯塚 円香
群馬大学医学部附属病院産婦人科


【緒言】近年,若年者のHPV感染によると思われる子宮頸部初期病変を有する症例が増加しており,今後ますます円錐切除術の必要性が高まってくると考えられる.円錐切除術の合併症としては出血,子宮頸部の狭窄や,妊娠への影響として不妊や流・早産があげられる.今回われわれは円錐切除術後に発症した頸管狭窄・閉鎖症例に対し頸管拡張・再疎通術を施行した3症例を経験したので報告する.【症例1】30歳,CIN3に対して円錐切除術を施行し,病変切除後にStrumdorf縫合を施行.術後月経困難症あり,子宮留血症を認め頸管狭窄の疑いとなった.腟鏡診にて子宮口は確認できず.【症例2】38歳,CIN3に対して円錐切除術を施行.術後不妊の訴えあり.診察上,子宮頸管閉鎖を確認.MRIでは頸管の大半が欠損している所見を認めた.腟鏡診にて子宮腟部は認められず,ゾンデで子宮口を探すも発見できず.【症例3】32歳,CIN3に対して円錐切除術を施行.術後月経血の排出は認めるが,月経に伴う痛みは徐々に増悪.子宮口狭窄による子宮留血腫を認め,挙児希望もあるため当院紹介受診.腟鏡診にて子宮腟部は消失しており,子宮口は明らかではなかった.【結論】3症例とも腟鏡診にて子宮口の位置が同定できなかったため,経腟超音波ガイド下に子宮内腔及び頸管の位置を確認し菲薄化している部位を採卵針にて穿刺した.この針を経由しガイドワイヤーを子宮内腔に留置.経腹超音波ガイド下にてヘガール子宮頸管拡張器を使用.症例によっては小切開を加えることで子宮頸管粘膜を露出.造袋術の要領で粘膜を外反させる様,子宮頸管全周性に単結節縫合を行った.その後,再狭窄所見はなく外来にて経過をみている.


関東連合産科婦人科学会誌, 50(3) 496-496, 2013


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