関東連合産科婦人科学会
会員ログイン 代表挨拶
総会・学術集会
学会誌
定款
公告
利益相反
役員構成
事務局案内
求人施設一覧
関連リンク

 関東連合産科婦人科学会会誌 オンラインジャーナル

<< 学会誌へ戻る
<< 前のページへ戻る

【原著】
当院で出生した正常新生児のMRSA培養検査と児の検討


田沼 有希子1)2), 宮田 あかね1), 久田 裕恵1)2), 松野 香苗1), 高野 浩邦1)2), 中野 真1), 岡本 愛光3), 木村 英三1)
立正佼成会附属佼成病院産婦人科1), 東京慈恵会医科大学附属柏病院産婦人科2), 東京慈恵会医科大学産婦人科3)


 当院新生児室におけるMRSA培養陽性児の予後と,感染防止対策施行前後でのMRSA陽性率の推移について後方視的に検討した.2000年4月から57か月に当院で出生した1,445人の児に対し鼻腔・臍のMRSA培養を施行し,陽性/陰性児に分けて臨床症状,経過を比較した.また経過観察可能であった1,400例の児に,1か月健診における健康状態,症状を調査した.観察期間を通じたMRSA陽性児は241人(16.7%)で,MRSA陽性児のうち症状が認められた児は8人(陽性児の3.3%)であった.MRSA陽性児と陰性児の感染症状出現率はほぼ同等であり,1例で点滴治療を要したが重篤化する症例は認められなかった.また退院後にMRSA感染を3例認めたが,その他の症例では1か月健診時においても症状なく経過していた.期間中にMRSA感染児数が一時的に増加したが,従来の標準感染予防対策を再確認,徹底することによりその数は減少した.NICU入室を要さない正常新生児においては,標準感染予防策を励行することが肝要で,有症例に対しても早期の一般的な加療で予後を悪化させないと考えられた.

Key words:MRSA, newborn baby, prognosis, infection

関東連合産科婦人科学会誌, 50(4) 533-538, 2013


一般社団法人関東連合産科婦人科学会事務局 〒102-0083 東京都千代田区麹町4-7 麹町パークサイドビル402 株)MAコンベンションコンサルティング内
TEL:03-3288-0993 FAX:03-5275-1192 E-mail:kantorengo@jsog-k.jp
Copyright (C) 一般社団法人関東連合産科婦人科学会