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【原著】
帝王切開後妊娠の妊娠間隔と次回妊娠の転帰に関する検討
加藤 晴子, 松下 充, 武藤 はる香, 神農 隆, 村越 毅, 成瀬 寛夫, 中山 理, 鳥居 裕一
聖隷浜松病院総合周産期母子医療センター産科
目的:正期帝王切開分娩後から次回妊娠までの間隔と次回分娩期間の関連を探る.方法:2000年4月から2012年3月に当院で管理した単胎初産婦で正期帝王切開分娩後に,次回妊娠分娩管理を当院で行った症例の妊娠間隔と次回分娩期間を検討した.妊娠間隔は初回分娩日から次回妊娠成立時の最終月経までの週数と定義し,次回妊娠の初期流産と人工妊娠中絶例は除外した.統計学的検討はカイ2乗検定,Fisherの直接確率検定を用いた.結果:初産婦正期帝王切開982例のうち608例が対象で,妊娠間隔は中央値103週(範囲7〜557週)であった.次回妊娠は正期産567例(93.3%),中期流産3例(0.5%),早産38例(6.2%)であった.次回分娩時の試験経腟分娩(TOLAC)は118例(19.4%)で行われ,帝王切開後経腟分娩(VBAC)は97例(成功率82.2%)であった.妊娠間隔6か月未満の14例は正期産であり,妊娠間隔1年未満の69例のうち2例(2.9%)に早産を認めた.妊娠間隔が1年以上では539例のうち中期流産と早産を41例(7.6%)認めた.妊娠間隔1年未満では中期流産および早産との関連を認めず(p=0.30),妊娠間隔とTOLAC成功率にも関連を認めなかった(p=0.47).結語:妊娠間隔1年未満では次回妊娠において中期流産および早産の増加やTOLAC成功率と関連を認めなかった.
Key words:interpregnancy interval, cesarean section, TOLAC
関東連合産科婦人科学会誌, 51(1)
13-17, 2014
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