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<< 学会誌へ戻る 今回，我々は腟原発の悪性黒色腫に対し手術治療を行った一例を経験したので報告する．【症例】73歳，女性，2経妊1経産．既往歴に横行結腸癌に対し右半結腸切除術，直腸カルチノイドに対し経肛門的内視鏡下マイクロサージェリー，巨大肝嚢胞に対し肝右三区域切除術がある．【経過】帯下増量，不正性器出血を主訴に，上記疾患の管理を行っている外科より当科紹介となった．腟入口部右側に易出血性の小指頭大の黒色ポリープを認め，細胞診で色素が入った悪性細胞の所見より悪性黒色腫が推定された．FDG-PET/CTでは腟入口部に集積を認めるのみで，その他転移を疑うような異常集積はなかった．腟原発の悪性黒色腫の診断で，腟全摘出+腹式子宮全摘出+両側付属器摘出+鼠径リンパ節切除術行った．病理組織検査では，術前認めた腟壁の黒色部分はメラニンを含む異型細胞が胞巣を形成している所見を認め悪性黒色腫と診断された．Breslow Thicknessは3.5mmで潰瘍形成は伴わず，外科的切除断端は陰性，リンパ節転移は陰性であった．臨床病期分類2a（pT3aN0M0）で浸潤の深さからは，局所再発より遠隔転移のリスクが高いと考えられ，追加治療は行わず，検査及び腫瘍マーカーである5-S-CD測定により経過観察予定である． 関東連合産科婦人科学会誌, 51(2) 242-242, 2014 |
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