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第127回学術集会(平成26年6月21日(土),22日(日))

【若手ポスターセッション4】
Refeeding syndrome合併妊娠の1例


有浦 雅代, 北澤 千恵, 関口 太, 下向 麻由, 永井 康一, 大井 由佳, 鈴木 理絵, 武居 麻紀, 安藤 紀子, 茂田 博行
横浜市立市民病院産婦人科


【緒言】Refeeding syndrome(以下RS)とは慢性的飢餓状態の患者にブドウ糖を投与した際,体液・電解質異常に起因して心肺および神経系に異常をきたす一連の代謝性合併症の総称である.我々はRS合併妊娠の一例を経験したので報告する.【症例】21歳女性.0回経妊0回経産.身長153cm,体重40kg,BMI 17.0.全身倦怠感を主訴に前医内科受診.自宅で妊娠反応陽性を確認しており,同院産婦人科紹介.胎児超音波計測より妊娠19週2日と決定.血液検査で肝機能異常(AST/ALT132/79U/l,T-Bil1.6mg/dl)および電解質異常(K1.6mEq/l)を認めたため,当科紹介受診.当科受診時,肝機能異常・電解質異常(IP1.7mg/dl,Mg1.5mg/dl)に加え,低栄養(ALB1.6g/dl)・炎症反応高値(CRP21.6mg/dl,WBC12200/μl)・貧血(8.1g/dl)・凝固能異常(PT-INR1.49,APTT-SEC59.6秒)を認め,精査加療目的に入院となった.摂食障害の既往があり飢餓状態であったこと,前医でブドウ糖投与がされていたこと,低リン血症をはじめとする電解質異常を認めたことから,RSの病態として矛盾せず,厳重な栄養管理が必要と判断した.電解質異常の補正を行うと同時に,摂取エネルギー量は20kcal/kg/dayから開始し,2-4kcal/kg/24-48hrで増量.心不全のリスクを考慮し,水分制限を行った.また,腎盂腎炎と診断されたため,抗生剤投与を行った.当初から人工妊娠中絶を希望していたため,第10病日全身状態改善後,プレグランディン腟坐剤投与により妊娠20週6日流産となった.経過良好であり,第12病日退院した.【考察】慢性的飢餓状態にある患者に対しては,RSを念頭に置き,栄養管理に細心の注意を払うことが肝要である.


関東連合産科婦人科学会誌, 51(2) 251-251, 2014


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