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第127回学術集会(平成26年6月21日(土),22日(日))

【若手ポスターセッション4】
先天性QT延長症候群合併妊娠の1例


泰井 幸代, 稲垣 知子, 田村 俊之, 柿栖 睦美, 佐藤 杏月, 山口 道子, 間瀬 有里, 西田 直子, 立山 尚子, 松島 隆, 土居 大祐, 朝倉 啓文
日本医科大学武蔵小杉病院女性診療科・産科


【緒言】QT延長症候群(LQTS)は心電図上QT延長を認め,運動やストレスによる交感神経刺激で心室頻拍・心室細動など心室不整脈を生じ突然死を起こす可能性のある疾患である.先天性LQTSは遺伝子型の違いから主にLTQ1-3に分かれる.中でもLQT1とLQT2の患者は多形性心室頻拍(torsade de pointes)や失神発作を起こすことが多く,突然死の危険が高い.今回,我々はLQT1の先天性LQT S合併妊娠を経験したので報告する.【症例】29歳初産婦.LQTSの家族歴なし.小学校入学時より心電図でQT延長の指摘あり,運動・ストレスを感じた際に痙攣発作・失神を繰り返していた.27歳時にLQT1と診断されたが,植え込み型除細動器装着はせず,βblocker内服を継続していた.妊娠4週で当科初診した.妊娠発覚時よりβblockerの内服は中止し,妊娠中は当院循環器内科でLQTS管理を継続した.本症例はLQT1で,また運動・ストレスによる痙攣・失神発作を繰り返していた既往から,本人・家族・産婦人科医・内科医と分娩方法につき話し合った結果,選択的帝王切開術(帝切)を選択した.帝切は妊娠38週0日で行い,児は3296 g,Ap 8/9の男児であった.不整脈発生のリスクが高い産褥期は,βblocker内服を再開し,なんの症状も出現せず退院となった.なお,新生児は心電図上QT延長を認め,現在,小児科に通院中である.【結語】LQTSは症状が発症すると重篤であるが,循環器内科との併診により妊娠・産褥期を乗り越えることができた.


関東連合産科婦人科学会誌, 51(2) 252-252, 2014


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