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第127回学術集会(平成26年6月21日(土),22日(日))

【若手ポスターセッション4】
当院における過去五年間の下垂体腫瘍合併妊娠の検討


中山 琢生, 中村 晃和, 仲尾 岳大, 中嶋 隆広, 高橋 英幹, 永田 瑞穂, 東 裕福, 佐々木 重胤, 松浦 眞彦, 山本 樹生
日本大学医学部附属板橋病院総合周産期母子医療センター産婦人科


 妊娠中の脳腫瘍合併頻度は非妊娠時と同様に10000例に1件程度であり,そのうち下垂体腫瘍は約15%を占めている.妊娠によるプロラクチン産生細胞の増大に伴い,様々な臨床症状を呈することで初めて下垂体腫瘍が発見されることがある.今回過去5年間の当院の下垂体腫瘍合併妊娠を検討し,代表的な1症例を合わせて報告する.【症例】33歳 0g0p自然妊娠し,前医にて妊健施行していた.妊娠30週頃から頭痛の自覚あり,妊娠35週頃から視野狭窄を認め近医眼科受診した.35週5日に当院眼科受診し,両耳側半盲認めMRI施行し,下垂体腫瘍を認めた.35週6日に当科紹介受診し,同日管理目的に入院となった.下垂体前葉ホルモンは低値でありホルモン補充療法を必要とした.臨床症状増悪を認めたため37週2日に帝王切開術施行した.術後も下垂体前葉ホルモンの低値は持続したが,術後13日目には視野狭窄は改善した.脳神経外科にて手術をする予定である.【考察】当院での過去5年間の下垂体腫瘍合併妊娠は8例であった.25%が妊娠中に頭痛・視野狭窄・脳出血を呈した.臨床症状は妊娠30週以降に発症する事が多く,帝王切開分娩の選択は50%であり,ホルモン補充療法が必要であったのは25%であった.下垂体腫瘍は臨床症状により脳外科的手術が必要となるが,術後下垂体機能不全による様々な影響がある事を懸念しなければならない.本症例では待機的に脳外科手術を検討したことで,分娩後に視野狭窄改善し,脳外科手術を現在回避出来た.妊娠中の下垂体腫瘍は妊娠週数,臨床症状を踏まえ,娩出時期や下垂体腫瘍の治療を検討する必要がある.


関東連合産科婦人科学会誌, 51(2) 253-253, 2014


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