関東連合産科婦人科学会
会員ログイン 代表挨拶
総会・学術集会
学会誌
定款
公告
利益相反
役員構成
事務局案内
求人施設一覧
関連リンク

 関東連合産科婦人科学会会誌 オンラインジャーナル

<< 学会誌へ戻る
<< 前のページへ戻る

第127回学術集会(平成26年6月21日(土),22日(日))

【若手ポスターセッション4】
妊娠中に発症した腸閉塞の2例


今西 博治, 水主川 純, 名古 崇史, 安藤 歩, 秦 ひろか, 五十嵐 豪, 中村 真, 河村 和弘, 鈴木 直, 田中 守
聖マリアンナ医科大学産婦人科


【緒言】妊娠中の腸閉塞の発症頻度は稀であるが,妊娠中という事で診断や治療が遅れ,母体死亡率が高い重篤な疾患である.今回我々は,妊娠中に腸閉塞を発症し,良好な予後が得られた2例を経験したので報告する.【症例1】35歳,2回経妊1回経産.12歳時に急性虫垂炎にて虫垂切除術施行.妊娠初期より近医にて妊婦健診施行.妊娠27週5日,腹痛,嘔吐にて前医受診し,腹部X線写真と腹部造影CT検査にて腸閉塞と診断.イレウス管挿入にて症状は改善せず,手術適応と判断された.切迫早産兆候も認めたため,妊娠27週6日,当院へ母体搬送.同日,緊急開腹手術を施行.回腸と虫垂切除術の手術創の癒着が認められた.癒着性腸閉塞と診断し,癒着剥離術施行.術後4日目にイレウス管抜去,食事開始としたが,術後7日目に腹部X線写真にてniveauを認め,絶飲食にて管理した.その後の経過は良好であり,術後15日目に退院し,近医にて妊婦健診を継続した.【症例2】39歳,0回経妊0回経産.29歳時にメッケル憩室炎にて腸管切除術施行.妊娠初期より前医にて妊婦健診施行.妊娠36週1日,腹痛,嘔吐にて前医受診し,腹部超音波断層法にて著明な腸管拡張が認められ,当院へ母体搬送.頻回の嘔吐,炎症所見の上昇が認められ,腹部造影CT検査では回腸が著明に拡張していた.症状と妊娠週数を考慮し,まず緊急帝王切開を施行し,腸管を確認する方針とした.多発性の小腸癒着を認めた.癒着性腸閉塞と診断し,癒着剥離術施行.術後経過は母児共に良好であった.【結論】妊婦に腹痛,嘔吐等の症状を認めた場合,腸閉塞の可能性を念頭に置き,非妊娠時と同様に診断を行い,迅速に治療方針を決定することが重要であると考えられた.


関東連合産科婦人科学会誌, 51(2) 253-253, 2014


一般社団法人関東連合産科婦人科学会事務局 〒102-0083 東京都千代田区麹町4-7 麹町パークサイドビル402 株)MAコンベンションコンサルティング内
TEL:03-3288-0993 FAX:03-5275-1192 E-mail:kantorengo@jsog-k.jp
Copyright (C) 一般社団法人関東連合産科婦人科学会