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第127回学術集会(平成26年6月21日(土),22日(日))

【優秀演題】
45歳以上の超高年妊娠の周産期予後の検討


佐藤 恵理香, 山田 学, 笠井 靖代, 木戸 道子, 宮内 彰人, 杉本 充弘, 安藤 一道
日本赤十字社医療センター産婦人科


【目的】日本では晩婚化と生殖補助医療の発達に伴い,高年妊娠が増加傾向にある.周産期リスクが高いことが知られている高年妊娠の中でも,近年特に増加が著しい45歳以上の超高年妊娠の予後を調査した.【対象と方法】2006年から2012年に当院で妊娠12週以降に分娩した18293例のうち,分娩時45歳以上の妊婦102例の周産期予後について診療録を用いて後方視的に検討した.研究にあたり院内の臨床研究倫理委員会の承認を得た.【結果】対象の年齢は45歳から56歳で,うち初産婦が60%であった.多胎率は13%で,すべてが双胎であった.体外受精による妊娠は61%で,患者本人が申告した卵子提供例は9例認められた.妊娠前の健康状態として肥満5%,高血圧5%,糖尿病例なし,子宮筋腫合併妊娠19%,子宮筋腫核出既往は15%であった.妊娠高血圧症候群は18%(うち加重型3%),妊娠糖尿病は5%,前置胎盤は5%に発生した.分娩転機は早産22%,自然流産3%,過期産なし,人工妊娠中絶2%,死産なしであった.分娩様式は吸引・鉗子分娩11%,帝王切開55%で分娩時出血量1500ml以上が15%であった.産前入院57%,産後入院延長が52%であった.児の転帰は低出生体重児33%で,不当軽量児は13%で,NICU入院は20%,早期新生児死亡は25週の早産1例と,染色体異常の1例であった.【結論】超高年妊娠は妊娠成立,妊娠,分娩および出生児に対する医療介入を高率に要するものの,大多数は生児を得ることができた.


関東連合産科婦人科学会誌, 51(2) 266-266, 2014


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