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第127回学術集会(平成26年6月21日(土),22日(日))

【一般演題口演】
早産児におけるFGR児とAGA児の臍帯血ガスの検討


近藤 さや, 平井 千裕, 山本 祐華, 牧野 真太郎, 板倉 敦夫, 竹田 省
順天堂大学産婦人科


目的:FGR(fetal growth restriction)では,慢性的な胎盤機能異常から長期間の低酸素状態となり,アシドーシスを来たし胎児機能不全となる.今回我々は,陣痛発来前の早期産FGR児とAGA(appropriate for gestational age)児の2群間の臍帯動脈血ガス分析を比較することにより,子宮内アシドーシスの状態を後方視的に検討した.
方法:当院で2010年1月から2012年12月までに分娩となった2588人のうち,妊娠32週以下で陣痛発来前に帝王切開にて分娩となった単胎妊娠で,胎児異常を認めなかった生産児を対象とした.対象を-1.5SD以下のFGR群と,それ以上のAGA群に分け,両群の平均体重,Apgar Score(1分値,5分値),臍帯動脈血ガス分析値(pH,pCO2,pO2,HCO3-,BE)の比較を行った.
結果:対象となった児は30人で,母体背景(年齢,妊娠歴,分娩週数)に有意差はなかった.児はFGR群が12人,AGA群が18人で,平均体重,Apgar Score1分値,5分値において群に有意差はなかった.臍帯動脈血ガス分析では,FGR群vs AGA群において,pHが7.299±0.079vs7.331±0.065,PCO2は47.0±16.9vs42.2±9.6,PO2は16.3±5.6vs20.4±5.5,HCO3-は21.9±4.2vs21.5±3.4,BEは-4.6±3.1vs-4.4±2.7であり,FGR群でpHが低くPCO2が高くPO2が低い傾向にあった.
結語:FGRでは,慢性的低酸素状態から,陣痛などの外的ストレスを受ける前から代謝性アシドーシスにならない程度のpHの低下を認めた.今回の比較では明らかな有意差は出なかったが,今後も対象を増やして検討を重ねていきたい.


関東連合産科婦人科学会誌, 51(2) 277-277, 2014


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