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第127回学術集会(平成26年6月21日(土),22日(日))
【一般演題口演】
胎盤検査で見つかったhepatocellular adenoma
有澤 正義
都立大塚病院検査科
胎盤から見つかる腫瘍は血管腫を除き大変珍しい.今回私は1施設の連続した約7000の胎盤病理組織標本を再検査して,1例の胎盤内の肝組織と考えられる腫瘍性の病変を見つけた.これが肝組織であることを証明するために免疫染色を駆使し異所性の肝組織であることを証明した.頻度は7000例に1例としているが,今後このような病変が認識されると頻度は増える可能性がある.見つかったhepatocellular adenomaは18トリソミーの胎盤から見つかった.腫瘍の大きさは1cm以下で周囲とは皮膜で分離されていた.内部は肝組織由来と考えられる細胞で満たされており,髄外造血も認められた.門脈や中心静脈は認められなかった.免疫染色の結果は,glypican-3陽性,HEP-1陽性と胎児肝組織に染色される免疫染色が陽性となった.血管腫以外に胎盤に発生する腫瘍は珍しいので今後症例の蓄積が必要と考えたので報告する.
関東連合産科婦人科学会誌, 51(2)
289-289, 2014
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