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第127回学術集会(平成26年6月21日(土),22日(日))
【一般演題口演】
子宮内膜症症例における細径腹腔鏡下手術の試み
岡本 三四郎1, 奥田 喜代司2, 宇佐美 知香1, 山本 阿紀子1, 野村 秀高1, 的田 眞紀1, 尾松 公平1, 近藤 英司1, 川又 靖貴1, 加藤 一喜1, 馬屋原 健司1, 竹島 信宏1
がん研有明病院婦人科1, 北摂総合病院産婦人科2
【緒言】われわれは子宮内膜症に対するディスポのMiniLap Grasper(2.3mm径)を使った細径腹腔鏡下手術の有用性を報告してきた.今回,新しいリユーズ2.7mm把持鉗子を使った細径腹腔鏡下手術を行い,その有用性を検討したので報告する.【対象と方法】2009年9月から2013年12月までに行った子宮内膜症67例を対象とし,5mmカメラポート,5mm鉗子ポートと3mmポート(2.7mm径鉗子用)を用いた細径腹腔鏡下手術(細径法)と,10mmのカメラポートと,5mmポート×3で行った従来の腹腔鏡下手術(従来法)における手術時間,術後CRP値,疼痛や創部の整容性を比較検討した.【結果】手術時間は従来法群(102分)と細径法群(106分)に有意差はなかったが,術後1日目のCRP値は従来法群(0.93)に比べて細径法群(0.60)で有意に低値を示した.鎮痛剤使用回数は従来法群(2.50回)と細径法(2.52回)で有意差は認めなかったが,ポートの外径は,3mmポートが4.2mm,5mmポートが8mm,10mmポートが13mmで創部は細径法の方が整容性からは優れていると考えられた.【結論】子宮内膜症症例に対する細径法手術は従来法と同等の手術時間で安全に手術が可能であった.細径法では従来法に比べて術後1日目のCRP値は有意に低値で,低侵襲であり創部の整容性も認められた.
関東連合産科婦人科学会誌, 51(2)
290-290, 2014
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