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第127回学術集会(平成26年6月21日(土),22日(日))

【一般演題口演】
当院における腹腔鏡手術トレーニングシステム〜初心者からの脱皮!〜


関根 仁樹, 市川 雅男, 今道 小百合, 小野 修一, 峯 克也, 明楽 重夫, 竹下 俊行
日本医科大学産婦人科


 当院では2010年より,優れた腹腔鏡手術をより多くの患者に提供する事を目的として鏡視下手術に特化した低侵襲手術チーム:MIS(Minimally Invasive Surgery)Teamを創設した.またこの目的のために,より多くの内視鏡手術手技を持つ若手医師を育成するためのプログラムであるPre-Lap courseを導入し,効率的に手術手技を獲得させ多くの腹腔鏡手術の執刀経験を積ませることができた.それらの実績と効果については先のこの学会で,専攻医の執刀回数がPre-Lap course導入前後で3.6±1.1回から9.2±5.7回と有意に増加した(p=0.045)として報告した.このPre-Lap courseは基本的な内視鏡手術手技(当院プログラムではカテゴリー1として定義),すなわち腹腔鏡下異所性妊娠手術,腹腔鏡下卵巣嚢腫摘出術(癒着を伴わないもの)を対象としたプログラムである.したがって,Pre-Lap courseを修了した医師がサブスペシャリティーとして内視鏡技術認定医を目指す場合はステップアップとしてより高度な内視鏡手技を必要とする手術(当院プログラムではカテゴリー2として定義),すなわち子宮筋腫核出術や子宮内膜症病巣切除術等にチャレンジする事になる.カテゴリー2の手術はより高度な腹腔内縫合・結紮手技が求められ,集中的なトレーニングが必要なため2013年よりカテゴリー2を目標としたトレーニングコースを設定した.このコースでは対象手術の執刀の条件としてビデオ学習,助手経験,ドライボックスでの縫合・結紮テスト(ベースボール縫合)などの到達目標を具体的に設定した.これまで2名がこのコースを修了し約8週間でカテゴリー2の執刀を開始した.当院での腹腔鏡手術トレーニングシステムを報告する.


関東連合産科婦人科学会誌, 51(2) 292-292, 2014


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