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第127回学術集会(平成26年6月21日(土),22日(日))
【一般演題口演】
当院における子宮頚部初期病変に対するLEEP円錐切除術の検討
高木 亜由美, 山縣 麻衣, 大見 健二, 西脇 哲二, 岩崎 秀明
千葉市立青葉病院産婦人科
【目的】当院で,子宮頚部初期病変に対する子宮円錐切除術を行った症例を対象とし,その有用性,問題点について検討した.【方法】2009年1月から2013年12月までの過去5年間で,LEEP円錐切除術を施行した364例について検討した.年齢,術後診断の精度,術後経過,合併症について後方視的に検討した.【結果】年齢は21歳から75歳.平均年齢は37.5歳.40歳未満が92.9%を占めた.術後診断は,CIN1:12例(3.3%),CIN2;41例(11.3%),CIN3;277例(76.1%),微小浸潤癌;8例(2.2%),浸潤癌:7例(1.9%)腺癌;2例(0.5%),その他;4例(1.1%),良性病変;14例(3.8%)であった.正診率は74.7%.術前過小評価は9.1%であった.術後経過では,LEEP後,3か月以上経過した345例のうち,LEEP後すぐに手術となったものは6例.他院へ紹介2例.その他,経過観察群では,術後細胞診異常なし群は256例(74.2%)で,そのうちの87.5%(224例)が当院での経過観察が継続されていた.術後細胞診異常あり群83例(24.1%)では,そのうち再手術となったもの8例,他院へ紹介は3例であった.術後合併症は,出血,頸管狭窄,膀胱損傷があったが,概ね諸報告と同等の頻度であった.【結語】LEEP円錐切除術は正確な病理診断,妊孕性温存という観点からも,有用な治療法である.術後の経過観察が必要ではあるが,256人(74.2%)は極めて順調に経過しており,近医でのfollowも可能と考えられた.
関東連合産科婦人科学会誌, 51(2)
296-296, 2014
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