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第127回学術集会(平成26年6月21日(土),22日(日))

【一般演題口演】
水腎症を契機に発見された深部子宮内膜症の1例


秋野 亮介, 三村 貴志, 瀬尾 晃平, 島田 佳苗, 遠武 孝祐, 清水 華子, 宮本 真豪, 石川 哲也, 森岡 幹, 関沢 明彦
昭和大学病院産婦人科


【はじめに】深部子宮内膜症は病理組織学的には腹膜表面から5mm以上浸潤した内膜症と定義されている.臨床症状として月経困難症や下腹部痛,慢性骨盤痛など疼痛を伴うことが多い.しかし尿路系の子宮内膜症は1%利度と稀で,尿管の狭窄によって生じた水腎症に伴う症状が多いが,50%は症状がみられないと報告されており,その結果25〜50%に腎機能廃絶を合併するとの報告もある.今回,我々は水腎症を契機に発見された深部子宮内膜症を腹腔鏡下手術にて治療した症例を経験したので報告する.【症例】44歳の2経妊1経産,月経は不順で,月経困難症を認めなかった.既往にバセドウ病,気管支喘息があった.左腰背部痛を主訴に救急外来を初診.左腎盂,尿管拡張を認め,左の水腎症と診断された.原因検索のため骨盤部MRI検査を施行したところ両側卵巣子宮内膜症性嚢胞を認めた.子宮内膜症性嚢胞が尿管狭窄の原因となっている可能性を考慮し手術の方針となった.術前に泌尿器科で両側尿管ステント挿入した上で,腹腔鏡下両側卵巣嚢腫摘出術+子宮内膜症病巣除去術を行った.左尿管を広間膜後葉から剥離させ,子宮内膜症で瘢痕化した仙骨子宮靭帯,広間膜を摘出した.尿管剥離は比較的容易であり,尿管には明らかな子宮内膜症病変は認めなかった.摘出した瘢痕組織は病理学的にも子宮内膜症組織であった.術後経過良好で退院となり,外来にて尿管ステント抜去した.その後水腎症の再燃なく,外来でジエノゲスト内服にて経過観察している.


関東連合産科婦人科学会誌, 51(2) 297-297, 2014


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