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第127回学術集会(平成26年6月21日(土),22日(日))
【一般演題口演】
再発子宮頸癌化学療法におけるPlatinum-free interval(PFI)の有用性
的田 眞紀, 尾松 公平, 野村 秀高, 岡本 三四郎, 近藤 英司, 加藤 一喜, 馬屋原 健司, 竹島 信宏
がん研有明病院婦人科
【目的】子宮頸癌の治療ではプラチナ製剤がKey drugであり,術後や進行・再発子宮頸癌治療ではプラチナ製剤を含む多剤化学療法を選択することが多い.しかし,初回化学療法後の再発・再燃子宮頸癌に対する化学療法(セカンドライン化学療法)は何を選択するべきか明確な基準はない.今回はセカンドライン化学療法選択の指標としてPFIの有用性を検討した.【方法】当院において,初回治療でプラチナ製剤を含む多剤化学療法もしくは同時化学放射線療法を行い,再発治療でプラチナ製剤を含む多剤化学療法を行った症例を後方視的に検討した.【成績】2005年から2011年の期間で93症例が対象となった.プラチナ製剤既往のある症例でのプラチナ製剤を含む多剤化学療法の奏効率は25.8%であった.無増悪生存期間中央値(PFS)は5.1か月,再発後生存期間中央値(OS)は13.5カ月であった.PFIを3か月未満,3-5か月,6-11か月,12-23か月,24か月以上に分類したところ,奏効率は12.5%,14.2%,20.0%,22.2%,55.0%,PFSは4.0,5.1,4.4,5.8,7.4か月,OSは10.2,14.4,11.9,16.3,19.7か月であった.多変量解析結果では年齢50歳以上,放射線既往なし,再発腫瘍径3cm未満,PFI24か月以上の4つが予後因子となった.【結論】再発子宮頸癌に対する化学療法選択のためにPFIは有用な因子であり,PFI24か月はセカンドラインとしてのプラチナ製剤を含む多剤化学療法が奏効し予後を改善するための分岐点となることが明らかとなった.
関東連合産科婦人科学会誌, 51(2)
303-303, 2014
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