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第127回学術集会(平成26年6月21日(土),22日(日))

【一般演題口演】
子宮体癌においてMRIによる筋層浸潤評価の有用性について


篠原 諭史, 多賀谷 光, 端 晶彦, 平田 修司
山梨大学産婦人科


【目的】子宮体癌では筋層浸潤は予後規定因子の一つとされており,術前MRIでの筋層浸潤の評価が進行期を推定する上で重要である.今回我々は,筋層浸潤について術前のMRI所見と術後の病理診断を比較検討した.【方法】2005年1月から2012年12月に当院で手術療法を施行した子宮体癌患者140症例について検討した.組織型は類内膜腺癌124例(G1:79例,G2:21例,G3:24例)明細胞腺癌6例,漿液性腺癌7例,粘液性腺癌1例,その他が2例であった.進行期(FIGO 2008)はI期97例,II期14例,III期20例,IV期9例であった.筋層浸潤1/2以上の有無の評価に関して,組織型,子宮の大きさ,子宮筋腫の有無,腫瘍の形態が過小評価に与える影響を単変量および多変量解析で検討した.統計学的検定にはChi-square testと2項ロジステック解析を用いた.【結果】1)MRIでの筋層浸潤の有無に関しての感度76.5%,特異度100%,陽性的中率100%,陰性的中率30.1%であった.2)MRIでの1/2以上の筋層浸潤の有無に関しての感度79.6%,特異度86.3%,陽性的中率81.1%,陰性的中率85.1%であった.単変量解析での過小評価因子としては,子宮底部から外子宮口まで60mm以下(p=0.03),子宮筋腫合併(p=0.02)であった.多変量解析では,腫瘍がポリープ状であること(OR 6.02(95%Cl 1.08-34.0),p=0.04),子宮筋腫合併(OR 6.11(95%Cl 1.19-31.1),p=0.03)が独立した過小評価因子であった.【結論】術前MRIによる進行期の推定は,術後診断との不一致が少なくない.とくに微細な筋層浸潤の評価に対する精度は高いとはいえず,骨盤リンパ節郭清の省略を検討している症例においては慎重な判断が必要である.


関東連合産科婦人科学会誌, 51(2) 304-304, 2014


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