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第128回学術集会(平成26年10月25日(土),26日(日))

【日本産科婦人科学会指導医講習会(モーニングセミナー)】
新専門医制度に向けて準備すべきこと


吉川 裕之
筑波大学産婦人科,日本産科婦人科学会専門医制度委員会委員長


 新専門医制度では,各専門領域の学会ではなく,「日本専門医制評価・認定機構」を受け継いだ「日本専門医機構(以下,機構)」が中立的第三者機関として,専門医の認定・更新,指導医の認定・更新,研修プログラムの認定・更新,研修施設の認定・更新に関わることになる.とはいっても,実際には各専門領域が関わることには変わりがない.  専門医制度は,18基本領域専門医(総合診療専門医を加えて19)とその上のサブスペシャルティ領域専門医の二段階制をとる.何れかの基本領域専門医を取得後にサブスペシャルティ専門医研修に進むことになる.機構が認定しているサブスペシャルティ領域専門医は29あるが,周産期専門医,生殖医療専門医,婦人科腫瘍専門医も含まれている.  研修基幹施設が中核となり研修連携施設とともに研修施設群を形成する.研修基幹施設,研修連携施設は,専攻医数に見合う指導医数を要求される.研修施設群は,研修プログラムを作成し,それに基づいて,産婦人科専攻医の専門医資格取得までの全課程を人的および物的に支援する.研修プログラムならびに研修施設群は,機構の審査後に認定を受けなければならない.訪問調査(監査)を含めた研修施設の評価・認定のシステムも構築される.  現在,または将来,日産婦学会が認定する産婦人科専門医,暫定指導医,指導医は,そのまま新専門医制度の中で受け継がれる保証はないが,何らかの条件は付くにしても,プロトタイプとして基本的には受け継がれることを期待している.  新専門医制度に向けて,機構,専門領域(産婦人科領域),施設・個人としてそれぞれ準備することが多くあるが,機構の準備も遅れているのが現状である.機構からの指示を待たずに準備しなければならないのである.本講演では,指導医を目指す者,研修基幹施設・研修連携施設を目指す施設が準備すべきことを整理してお伝えしたい.


関東連合産科婦人科学会誌, 51(3) 376-376, 2014


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