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第128回学術集会(平成26年10月25日(土),26日(日))

【若手ポスターセッション3】
出生前診断したKlippel-Trenaunay-Weber症候群の1例


渡部 耕平, 田中 啓, 齋藤 郁恵, 松島 実穂, 松澤 由記子, 和地 祐一, 井澤 朋子, 酒井 啓治, 岩下 光利
杏林大学医学部産婦人科


【緒言】Klippel-Trenaunay-Weber症候群は,皮膚の母斑・血管腫,静脈瘤,軟部組織または骨の片側肥大を3主徴とする稀な疾患である.通常は出生時に気付かれ診断されるが,超音波診断の進歩により出生前診断の報告も散見される.今回我々は,出生前にKlippel-Trenaunay-Weber症候群の診断に至った症例を2例経験したので報告する.【症例】症例1は27歳,2経妊1経産.妊娠22週の経腹エコーにて胎児胸部腫瘤及び胎児下腿浮腫を指摘されKlippel-Trenaunay-Weber症候群が疑われた.妊娠27週に胸部・下腿血管腫の増大,心拡大を認め,胎児中大脳動脈血流速度で上昇を認めた.NRFSのため緊急帝王切開にて分娩となったが,出生直後に心停止し,新生児死亡となった.病理解剖が行われ,血管腫内腔に大量の血栓形成が確認された.症例2は28歳,0経妊0経産.妊娠26週の経腹エコーにて胎児横隔膜下から下肢に及ぶ腫瘍と左側下肢に肥大を認めた.胎児MRIでは,左側腹部から左下肢にも及ぶ直径25cm大の腫瘍を認めた.T2強調画像で腫瘍内部は不均一に低信号がある事から血管由来の腫瘍が考えられ,Klippel-Trenaunay-Weber症候群が疑われた.妊娠27週1日に子宮内胎児死亡が確認され,経腟死産分娩となった.剖検は希望されなかった.【考察】Klippel-Trenaunay-Weber症候群は小児科領域の良性疾患と捉えられているが,心不全やKasabach-Merrit症候群などの合併症を伴うものは胎内で増悪することもあるため,超音波による継時的な及び慎重な評価が必要と考えられた.


関東連合産科婦人科学会誌, 51(3) 390-390, 2014


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