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第128回学術集会(平成26年10月25日(土),26日(日))
【若手ポスターセッション4】
卵管間質部妊娠の一例
大岡 尚実1, 宮本 翼1, 藤原 静絵1, 松原 直樹2, 鈴木 昭久1, 山崎 輝行1
飯田市立病院産婦人科1, 飯田市立病院臨床検査科2
【緒言】異所性妊娠の95%以上は卵管妊娠が占めるが,卵管間質部妊娠は,卵管妊娠のうち2%程度と最も少ない.間質部妊娠は破裂時には子宮筋層からの動脈性の出血を引き起こし多量の腹腔内出血となるため早期診断が重要である.今回,超音波検査とMRI検査が,未破裂の卵管間質部妊娠の診断に有用であった一例を経験したので報告する.【症例】38歳,1回経妊1回経産.近医で卵管通過障害を疑われていた.無月経7週0日,前医で子宮内に胎嚢が確認できず,血中hCG 27500mIU/mlと高値であり,翌日当院紹介となった.初診時,診察所見に特記すべき異常はなかったが,経腟超音波検査で右卵管角付近に腫瘤を認めた.MRI検査で右卵管間質部妊娠を疑い,同日開腹手術を行った.術後経過は良好でhCGは速やかに低下した.【考察】近年は超音波診断装置の画質向上に伴い,異所性妊娠の早期診断が可能となってきているが,卵管間質部妊娠は診断が困難な場合がある.経腟超音波で診断に苦慮する際には,MRI検査が有用であると考えられた.
関東連合産科婦人科学会誌, 51(3)
391-391, 2014
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