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第128回学術集会(平成26年10月25日(土),26日(日))
【若手ポスターセッション6】
小腸転移をきたした子宮体癌の1例
今道 小百合, 山田 隆, 池田 真利子, 浜野 愛理, 尾崎 景子, 森 瑛子, 中田 真理世, 村川 裕子, 山本 晃人, 永野 玲子, 渡辺 美千明, 鴨井 青龍
日本医科大学千葉北総病院産婦人科
子宮体癌の小腸転移は非常にまれである.小腸転移をきたした子宮体癌を経験したので報告する.症例は47歳0経妊0経産婦.S状結腸癌術後10年目の定期検診にて高度貧血と,CTにて子宮の腫大が指摘された.婦人科の悪性病変を疑い精査を行った.Hb7.2g/dl,CA125 96.8U/mlであった.子宮は鵞卵大,経腟超音波断層法や骨盤造影MRI等の画像診断で,子宮頸部腹側に27×47×50mm大の腫瘤を認めた.腟部・子宮内膜細胞診は共にadenocarcinomaであった.PET-CTでは子宮頸部と左上腹部悪性腫瘍(5cm大)にFDGの集積が認められたため,CTを再検したところ,腹部腫瘤を認めGISTが疑われた.GIST・子宮頸癌IB期疑いの術前診断で,神経温存広汎子宮全摘出術・両側付属器切除術・小腸切除術・小腸吻合術を施行した.病理組織学検討より,主病巣は子宮体下部から発生した子宮体癌で,類内膜腺癌,Grade 2,小腸腫瘍はその転移と判明し,UICC分類pT1aN0M1,FIGO分類IV期であった.現在術後補助療法としてtri-weekly TC療法(パクリタキセル+カルボプラチン)を施行中である.子宮体下部に発生した子宮体癌であり,術前に小腸転移と診断することが困難であった症例を経験したので,文献的考察を加え発表する.
関東連合産科婦人科学会誌, 51(3)
401-401, 2014
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