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第128回学術集会(平成26年10月25日(土),26日(日))

【若手ポスターセッション7】
Trousseau症候群と考えられる卵巣癌の1例


栗山 安里子, 香坂 信明, 高橋 佳容子, 西川 正能, 長谷川 清志, 坂本 尚徳, 深澤 一雄
獨協医科大学産婦人科


 Trousseau症候群とは悪性腫瘍により凝固亢進が生じ,脳血栓を併発し神経症状を呈するもので,肺癌,膵臓癌,卵巣癌が多く,組織学的には腺癌,特にムチン産生腺癌に多い.今回Trousseau症候群と考えられる卵巣癌の1例を経験したので報告する.症例は45歳,0経妊0経産.入浴後ふらつき,意識障害あり当院へ救急車搬送となる.搬送時意識レベルJCSIII-200,腹部に巨大な腫瘤を触知.脳MRIにて多発性脳梗塞所見,腹部MRIにて多房性で壁肥厚,結節のある巨大な腫瘤の所見あり.CEA 1070ng/ml,CA19-9 1660U/ml,CA125 5000U/mlと上昇,Fbg 697mg/dl,P-FDP14.3μg/ml,Dダイマー4.8μg/mlと凝固亢進有り,卵巣癌によるTrousseau症候群の診断となった.入院後ヘパリン投与にて新たな脳梗塞所見なく,コントロール良好にて入院23日目に単純子宮全摘出術,両側付属器切除術,大網切除術施行.腹膜播種所見あり,Stage IIIc期と診断された.病理組織型はmucinous adenocarcinomaであった.薬剤感受性試験の結果,寛解導入化学療法として,ドセタキセル,カルボプラチン療法を行った.現在2年経過しているが生存中である.原因不明の脳梗塞症例においては悪性腫瘍の合併を念頭において精査,治療することが必要であると思われた.


関東連合産科婦人科学会誌, 51(3) 406-406, 2014


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