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第128回学術集会(平成26年10月25日(土),26日(日))

【優秀演題賞候補】
習慣的温水洗浄便座使用と細菌性膣症:(切迫)早産の潜在的リスク要因となる可能性


荻野 満春1, 飯野 孝一2, 矢野 哲1
国立国際医療研究センター産婦人科1, 医慮法人社団飯野病院産婦人科2


【緒言】我々は,非妊娠婦人の習慣的温水洗浄便座使用者(以下「使用者」)では細菌性膣症(BV)罹患率が高いことを報告してきた.他方,BVが早産の主たる原因のひとつであることから,本研究ではBVを背景にもつ使用者について習慣的使用が(切迫)早産発症に関わる潜在的リスク要因となるか否かを見極める為,(切迫)早産ハイリスク妊産婦で温水洗浄便座の使用状況を調査した.【対象・方法】対象は,2008年1月〜2010年3月末迄に登録された妊産婦495例中,既往妊娠歴・腹緊の有無・子宮頚管所見等からハイリスク群と判断した104例で,IC取得後に滅菌綿棒で採取した頚管膣分泌物をグラム染色(Verstraelen等の診断基準で評価)及び標準培養に供した.(倫理面の配慮)2004年厚労省「臨床研究に関する倫理指針」及び「ヘルシンキ宣言(東京)」に準拠した.【結果】臨床介入前の早産59例(分娩総数2,751例)で精査が可能であった30例の内訳が,pPROM20例:BV-like,non-pPROM10例:Grade I-likeだったことより,妊産婦104例中両所見を示す計27例(25.96%)をメトロニダゾール(MNZ)による除菌対象とした.この内「使用者」は17例(62.96%),また切迫早産・早産既往を有する症例7例中5例(71.43%)が「使用者」だった.除菌率は1クールで85.18%,2クールで95%以上であったが,2クール以上の治療を必要とした全例「使用者」だった.【考察】温水洗浄便座の習慣的使用がBV発症の関連要因であり,またMNZによる除菌の阻害要因ともなっている事が示唆された.


関東連合産科婦人科学会誌, 51(3) 416-416, 2014


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