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第103回学術集会(平成14年6月9日(日))

【一般演題】
子宮体部悪性腫瘍(1)
atypical polypoid adenomyomaの一例


川島 秀明1), 桝谷 法生1), 三宅 潔1), 矢野 ともね1), 大高 究1), 木下 俊彦1), 伊藤 元博1), 蛭田 啓之2), 亀田 典章2)
東邦大学佐倉病院産婦人科1), 同病理2)


 atypical polypoid adenomyomaは子宮内膜に発生する比較的稀な腫瘍で,内膜組織診上,子宮内膜癌などの悪性腫瘍との鑑別が必要となる疾患である.閉経前に好発し,不正性器出血を主な主訴とする事が多い.術前組織診断はendometrial carcinoma,術後atypical polypoid adenomyomaと診断した症例を経験したので報告する.症例は34歳,未妊,不正性器出血にて他院より当院紹介受診となる.前医での子宮腟部,内膜細胞診共にclassIであった.子宮は手拳大,経腟超音波にて子宮体部,頸部にhigh echoicな腫瘤を認め,それぞれ厚さ24mm,14mmであった.MRI所見では筋層内に不均一な信号がみられ,1/2以上の浸潤を認める子宮体癌の診断であった.子宮鏡で子宮内膜は乳頭状に全周性に発達し,異型血管を伴っていた.子宮内膜掻爬診施行したところ,内容物は固く多量に摂取された.病理診断ではendometrial carcinomaであった.子宮体癌と診断し,年齢,患者の卵巣温存希望を考慮し,十分なインフォームドコンセントの上,単純子宮全摘術,左付属器切除術,骨盤リンパ節郭清を施行した.術後病理診断はatypical polypoid adenomyomaであった.若干の文献的考察を含め報告したい.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 39(2) 106-106, 2002


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