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第103回学術集会(平成14年6月9日(日))

【一般演題】
子宮頸部悪性腫瘍(1)
細胞診用液状検体を用いたHPV-DNA検出法の検討


舛本 暢生, 藤井 多久磨, 石川 光也, 岩田 卓, 森定 徹, 小野寺 成実, 福地 剛, 久布白 兼行, 塚崎 克己, 野澤 志朗
慶應義塾大学産婦人科


【目的】細胞診の自動化を目的としてモノレーヤー標本作製法が開発され注目されている.モノレーヤー標本は液体中に浮遊させた子宮頸部擦過細胞を用いるが,細胞浮遊液検体(以下液状検体)は細胞を採取後,室温で保存できるため,必要に応じて塗抹標本を繰り返し作製することや分子生物学的検索に利用することが可能である.そこで今回液状検体を用いたHPV-DNAの検出が,PCRによって可能か否かを検討した.【方法】平成12年10月より平成13年2月までに,当科でコルポ下組織診を施行され,子宮頸部異形成あるいは子宮頸癌と診断された64名を対象とした.インフォームドコンセントを得た上で,1.保存された液状検体からフェノール,クロロホルムを用いてDNAを抽出した.2. HPV-DNAのL1領域を標的としたPCRを行い,陽性例に対してはシークエンス解析による型判定を,陰性例に対してはβ-globinに対するPCRを行った.【結果】1.抽出したDNAの電気泳動では,DNAが断片化する傾向がみられた.2.64例中60例にHPVが検出され,55例で型判定が可能であり,病変が進行している症例には16型,18型,51型,52型が検出された.またHPV陰性例において,β-globinに対するPCRが陽性であり,DNA検索に不適切な液状検体は認められなかった.【結論】液状検体は細胞診標本の作製だけでなく,PCRによるHPV-DNAの検出に利用することも可能であった.従って,細胞診検査後,繰り返し検体を採取することなく同一検体から必要に応じてHPVの検索を行うことが可能となった.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 39(2) 120-120, 2002


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